タロットカードの昼と夜

「二律背反性」をテーマにタロットカードの意味を解説していきたいと思います

タロット占いについて

はじめに

タロット占いについては、当たるとかインチキだとかいろいろな意見があります。

私は、神秘主義者とかではないので、タロット占いによって未来が分かるとか、神のみぞ知る問題の答えが分かるとは思っていません。

では、一体タロットカードを見て何を考え、そこから何を得るのでしょうか。

タロット占いの本質

タロット占いの本質は未来を当てることではないと思います。

なぜなら、大事なのは、今後どう行動するかであって、結論を知ることではないからです。

仕事はうまくいきますかという問いに対して、「うまくいくでしょう」とか、「うまくいかないでしょう」とか、二択で回答しても、相談者の役には立ちません。

吉か凶かの二択でよければ、おみくじで十分です。

せっかく魅力的なイラストが描いてあるタロットで占うのですから、結果を予想するにせよ、結論だけではなく、物事の本質的な部分を見据えた上でアドバイスを知りたいものです。

タロット占いが当たると言われる理由は、一流のタロティスト達が単に結論を言うだけでなく、タロットカードを媒介にして、悩みの本質に切り込んでいくからです。

そして、なぜそれができるかというと、タロットカードの一枚一枚には、誰もが当てはまるような、世の中や人生の矛盾が描かれているからです。

これを、心理学的における何々効果だとか、騙されているだけだとか、つれない言い方もできるのでしょうが、私はタロットカードが好きなのでそうは理解しません。

実際の悩みというのは、目の前にある現象的な部分にとらわれてしまって、悩みの深部にある本質的な部分には自分ではなかなかたどり着くことは出来ません。

しかし、タロットカードを見ると、悩みの奥底にある本質的な部分にたどり着くことができます。

結局のところ、人生何事にも“あちらを立てればこちらが立たず”といった二律背反の側面があり、そこで悩んでいるのであって、最後は決断が必要になるのです。

どちらを取るかにしろ、分からない未来に対して、決断して前に進まなくてはいけないのですが、よくわからないまま決断するのか、本質的な問題点を分かったうえで決断するのかは大きく違います。

そして、悩んでいる本人が、実は心の奥底で、大きな決断に直面していることを理解しているのです。

その一番大事なところに気付かせてくれるからこそ、タロット占いは当たると言われるわけです。

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<ソードの2>
女性が、感情の海に背を向け、目の前の情景を見ないようにして、剣を構えながら思案している様子を描く。このカードは、理性的・合理的に振る舞うということがどういうことかを暗示している。

タロットカードの中立性

また、タロット占いの良いところにカードの中立性があります。

神秘的な反面、胡散臭いのですが、カードはランダムで出ます。それが神の意志かどうかはわかりませんが、少なくとも、どんなカードが出るか占う側でもわかりません。

そして、タロティストは出たカード読み取るのみです。

誰に相談して良いかわからないという状況において、相談できる人がいないのではなく、いるのだけども相談する前から何言われるかわかっていて相談する気にならないというのは良くある話です。

もちろん、相談したら思いがけないアドバイスや解決策に出会って感謝するということもあります。

しかし、「やっぱりこの反応か」と思うことの方が圧倒的に多かったりします。

プロの心理カウンセラーも、一見科学的で中立的なようですが、どんな相談をしてもなんとなく一定方向に誘導されている気もして、疑ってかかれば結局胡散臭かったりします。

その点タロティストは、どっちに進むべきかについて個人的な意見を基本的に出しません。出たカードからメッセージを読み取るように努力するのであって、どのカードが出るかは完全に中立です。

そして、そのカードから浮かび上がってくるメッセージは、神秘主義のベールにくるまれているものの、メッセージ自体は普遍的で世の中や人生の本質を突いたものです。

誰にも相談できないような悩みに関しては、中立的で本質的な意見こそ求められているのではないでしょうか。

そして、それを受けて自らの判断で決めて行けばよいのです。

タロットは鏡

よく自己啓発セミナーなんかで使われる話ですが、毎日鏡に向かって、自分がどんな人間になりたいかをつぶやくとします。

「自分は何やっても成功できない人間で努力なんて無意味だからやめよう」

そうやって否定的なことを毎日鏡の前の自分につぶやけば実際にその通りになる、というのはありそうです。努力なしで成功はありませんから、努力を止めるとその通りになります。

では、「自分は絶対に成功する。だから今日も精いっぱい努力しよう」とつぶやくとします。

この場合はネガティブなつぶやきの逆で、実際に成功するのでしょうか。

肯定したい気持ちはわかりますが、これを肯定すると本当に胡散臭い自己啓発セミナーになってしまいます。

しかし、「自分は今あちらを立てればこちらが立たなくなる二律背反の問題に直面していて、二兎追えないのが現実であり、どちらを取るか決断するのは自分である」と認識することが出来ればどうでしょうか。

上手くいくかどうか、将来どうなるかはわかりませんが、少なくとも直面する問題に対し、現実的なアプローチをとることが出来ますし、主体的に前進することが出来ます。

また、捨てざるを得ない面についても、最大限の配慮をすることもできます。

結局、一番の問題は、将来どうなるかではなく、今後どう生きていくかなわけです。

そう考えると、悩みの奥底にある問題の本質をスパッと明らかにするタロットカードというのは、非常に優れた相談相手なのです。

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テーマの著者 Anders Norén